お待たせしました汚い感想です。

目覚ましが現実を呼び戻す。

憂鬱な朝、味気ない朝食を取って出勤するために家を出る。

今日も長い一日が始まる。着いたらメールをチェックして業者に連絡して・・・などと脳内で業務スケジュールを確認する。今日も残業かな、と今日一回目の虚しさが胸に貯まる。

しかし今日は一段と寒いな、とペダルを漕ぐ身体に冬の訪れが染み渡る。

 

「おはよーございまーす!!」

 

私に向けられたすれ違う小学生の元気な声が響き渡る。

しかし私はなんのリアクションもしない。

いきなりのことだったからか、最近インターネットで話題になる『小学生に挨拶をする男性が通報されて~』なんてそんなことで有名になりたくは無いな、スルーしよう、と一瞬で脳裏をかすめたからなのか、そんなことはどちらでもいい。そんなある種の現代病はどうでもいい。

 

小学生の列を通り抜ける。雑草の生い茂った狭い河原沿いを駆け抜ける。

今度は犬を連れたおじいちゃん。今日はタイミングが悪いな、おじいちゃんと犬が並列に並んで歩いているせいでこのままでは通れない。よく散歩道として使われるからたまにあるんだよな、仕方ないと勝手に納得する。ただこの時、『このまま一人と一匹を繋ぐリード目掛けて自転車で突っ込んだらどうなるだろう。』とは一切思っていないとだけは伝えて置く。もしもやったら自分が転げ落ちる。

おじいちゃんと犬の後ろをゆっくりと自転車を漕ぐ。いい加減気づいてくれ、これ以上ゆっくり漕ぐとこっちが倒れる。と思っていると道端界の重鎮がそこに存在感を荒げながら佇んでいた。

いや、そこだけではない。顔を少し上げると先にもいやがる。オイオイ少し草の影に隠れいたって気が漏れているぞ・・・。

 

 

 

犬のフンである。

 

 

 

いくら散歩道だからってありすぎだろ、と声を出さずに一人突っ込む。前にいるおじいちゃん、あなたのポケットからはみ出ているビニール袋はちゃんと犬のフンを持ち帰るものだと信じているよ。

 

おじいちゃんと犬を横目に辛抱を切らした私は脇道に入る。

しかし妙だな、ビニール袋やスコップを持ちながら散歩しているペット連れはよく見るけど逆に持たずにほったらかしにしているところは見たことないのになんでこんなに各所に落ちているのかと不思議に思いながら点滅した信号を急いで駆け抜ける。

ペットを飼ったことのない私にはわからない世界だが、一つだけ思うことはあった。それはつい先日新宿駅であったこと事件以降に思っていたことだった。 

 

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 人のフンが新宿駅構内で点々と道をつくっていたとのことだった。引っかかるのは『点々と』。新宿駅でおもらししている人も実際に見たことあるし別に漏らすのは気になることではないが『点々と』は気になる。

ペットや動物園の動物、野生動物が点々とフンを撒き散らしている光景を見たことないからだ。普通は一極集中で今の日本を彷彿とさせるはずなのにこの新宿駅事件はちゃんと各地方に散らばっている。地方創世が成功している。

いや、この地方創世はいいことではない、むしろ悪いことだ。たまたまこの人が特異体質で便を撒き散らすだけであったに違いない。ほかのペット含めた哺乳類ほかはちゃんと一極集中である。もしも基本が動き回りながらフンを撒き散らす地方創世成功型なら恐らくペットを飼う人が減ってしまうだろう。そして中世のベルサイユを想像させるフンにまみれた世界が形成されているだろう。

 

よかった。人も動物も一極集中で。綺麗な世界をつくってくれて。本当によかった。

 

 

 

そんなことを考えていたらいつの間にか一日が終わっていた。今日二回目の虚しさが胸に貯まることは、その日なかった。